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アスベスト [産業医学科]

アスベスト [産業医学科]

アスベストは、石綿(いしわた、せきめん)とも呼ばれる、細長い形の天然の鉱物繊維です。クリソタイル(白石綿)、アモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)など、6種類が知られています。

アスベストは、火に強く断熱性があり、丈夫で長持ちし、加工がしやすく安価であることなど、原料として優れているため、断熱材、ブレーキライニング、ブレーキパッドなど多くの工業用品や、家庭用品、建築材料などに使われてきました。

アスベストは、非常に小さく、細い繊維なので、アスベストを原料とした製品の製造や加工、建築物へのアスベストの吹き付けなどのさい、大気中に大量に飛散します。また、アスベストが吹き付けられていたり、アスベスト建材が使われている建築物を解体するときにも、大量のアスベストが飛散する恐れがあります。

大気中に飛散したアスベストを吸入すると、中皮腫や肺がんのような悪性の病気や、石綿肺(アスベストによるじん肺)や胸膜肥厚など、ひどく呼吸が苦しくなるような病気にかかる恐れがあります。これらの病気は少量のアスベストを吸入した人にも発病することがあり、アスベストを吸入してから何十年もたってから発病することもあります。

尼崎のクボタ旧神崎工場周辺の住民に、クボタが使用した青石綿が原因と見られる中皮腫の患者が発生し、大阪の泉南地域で創業していたアスベスト工場の元従業員や家族、地域住民に、石綿肺や胸膜肥厚など、アスベストによる重い病気が発生しています。

労災相談

病状がひどいため、仕事を休まなければならない場合もあります。治療に専念するために、労災申請を行うようなときは、産業医学科の受付で相談してください。


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